生協産直の取り組み
「つくるひと」も「たべるひと」も安心して続けられる農業へ
「生協産直」とは
野菜・果物・鮮魚・精肉などの生鮮食品を中心に「生協の定める産直原則を満たしている商品」を総称します。
紀ノ川農協では、化学肥料や農薬使用量の制限(慣行栽培の3~5割減)を指標とした特別栽培農産物の取り組みに力を入れています。
農業と食の安心を次の世代へとつないでいくために、私たちは生協組合員の皆さまの「より安全で美味しいものが食べたい」という願いと、生産者の「農業をずっと続けていきたい」という思いを大切に考え、食糧自給率の向上と農業の発展を目指しています。
生協の産直三原則
生協産直は、安全・安心な食品を求める生協組合員と、安全・安心な農産物の生産を志す生産者が結びつくことによってスタートしました。
産直の考え方は全国の生協でそれぞれ異なる部分もありますが、多くは「産直三原則」が取り入れられています。
「産直三原則」とは、「1.生産者・産地が明らかであること」「2.栽培・肥育方法が明らかであること」「3.生産者と組合員が交流できること」です。
「産直三原則」には農薬や化学肥料の使用回数を減らし、安心して食べられる農産物を生産する努力、農産物を新鮮なうちに組合員へ届ける流通をつくる努力、生産者と消費者の相互理解を高めるための目的や考え方などが集約されています。
主な出荷品目
※出荷量は2020年度実績に基づいたデータです
トマト:年間566㌧
たねなし柿:年間751㌧
たまねぎ:年間1266㌧
みかん:年間585㌧
キウイフルーツ:年間194㌧
農産物の品質保証について
安心できる農産物を求める消費者ニーズに対応するとともに、環境に優しい農業を推進するため、和歌山県産であって国が定めた「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」(平成4年10月1日付け4食流第3889号。以下「表示ガイドライン」という。)に基づき、節減対象農薬と化学肥料を慣行の50%以下に減らして栽培された農産物を特別栽培農産物として認証する制度です。
認証された農産物には県の認証マークを付けて販売することができます。マークには認証した機関の名前を付けます また、マークとは別に「表示ガイドライン」に基づき生産者名や確認者名(認証機関名)等を表示することとなっています。
有機JASマークは「太陽と雲と植物」をイメージしたマークです。
農薬や化学肥料などの化学物質に頼らずに自然界の力で生産された食品を表しており、農産物や加工食品、飼料及び畜産物に付けられています。
有機食品のJAS規格に適合した生産が行われていることを登録認証機関が検査し、その結果認証された事業者のみが有機JASマークを貼ることができます。
この「有機JASマーク」がない農産物と農産物加工食品に「有機」「オーガニック」などの名称の表示や、これと紛らわしい表示を付すことは法律で禁止されています。
GAP(ギャップ)
GAP(ギャップ)とは「Good Agricultural Practice=農業生産工程管理」の略称であり、「食品の安全」「信頼される農場管理」「環境保全」「労働の安全」「人権と福祉」「アニマルウェルフェアへの配慮」「家畜の衛生管理」などが主な取り組みに挙げられます。
生産工程を明らかにする、責任体制の見える化、機械・設備の点検や整備のルール化、農作業従事者の労働安全対策や事故の防止、労働基準法等の法令の遵守、差別の禁止、快適性に配慮した飼養環境の改善、家畜伝染病の発生予防や動物用医薬品の適切な使用・管理など、様々な観点から持続可能な農業を実現するために取り組むことをいいます。
GAPを導入する生産者の規模は、法人から個人まで大小さまざまです。これを我が国の多くの農業者や産地が取り入れることにより、結果として「持続可能性の確保」「競争力の強化」「品質の向上」 「農業経営の改善や効率化」に資するとともに、消費者や実需者の信頼の確保が期待されます。