交流委員会の主な活動

交流委員会は、主に都市部と農村部、生産者と消費者の交流の場をつくり、一緒に様々な交流活動に参加することで相互理解を図ることを目的としています。
交流委員会の主な推進事業は大きく分類すると以下の3つです。

交流委員会の主な推進事業
Ⅰ. 地域づくり・担い手づくり事業
Ⅱ. 産直交流事業
Ⅲ. 農福連携事業

Ⅰ. 地域づくり・担い手づくり事業

地域づくり・担い手づくり事業では、農業を次世代へとつなぎ、農業を安定的に営める環境を整えるための様々な取り組みを行っています。
交流委員会の担う地域づくり・担い手づくりの取り組みは「耕作放棄地再生プロジェクト」が根幹となり、ここから「援農ボランティア活動」と「婚活イベント」といった活動に発展しています。

【活動その①】援農ボランティア活動グループ「紀ノ川農縁隊」
【活動その②】婚活イベント

耕作放棄地再生プロジェクト

 耕作放棄地とは、1年以上農作物が作られていない、かつ今後も農作物を作る見込みのない農地のことです。耕作放棄地再生プロジェクトは、こうした耕作放棄地を減らし、農地として次世代へとつなぎ機能していけるように取り組んでいます。
5年に一度調査が行われる「林業センサス」では、耕作放棄地とは「以前耕作していた土地で、過去1年以上作物を作付け(栽培)せず、この数年の間に再び作付け(栽培)する意思のない土地」と定義されています。
 耕作放棄地は高齢化や後継者不足などの理由で年々増加しており、和歌山県では耕作面積全体の約12%を占めているといわれています。
 耕作を放棄された農地=誰も手入れ・管理をする者がいないという事ですから、当然雑草も生え放題・伸び放題になります。それによって虫や小動物の格好の棲み処とになり、それらを捕食する鳥や動物もやってきます。
 管理されている農地はきちんと境界線が存在しますが、彼らにはその道理が通用しません。そのため、害虫・病気・イノシシやシカによる食べ荒らし(=獣害)が発生します。耕作放棄地は農地として利用されていないことも、農地として使われないことによってもたらす周囲への被害も問題となっています。


耕作放棄地再生プロジェクトのあゆみ

▶ 2017年8月26日
▶ 2017年8月27日

▶ 2017年11月11日
▶ 2017年11月18日

▶2018年3月10日
▶2018年3月17日

▶2018年12月2日
▶2019年4月21日

【活動その①】援農ボランティア活動グループ「紀ノ川農縁隊」

「紀ノ川農縁隊」は、都市部と農村部、生産者と消費者の交流の場として主に農作業を支援するボランティア活動グループです。
紀ノ川農協の推進事業である「地域づくり・担い手づくり」の一環として、耕作放棄地再生プロジェクトと紀ノ川農縁隊のプレ企画を経て2018年に本格的に始動しました。
「紀ノ川農縁隊」は現在、「生協職員と組合員チーム」と「別の生協組織の職員チーム」の2チームで構成されており、それぞれが援農活動を行っています。
小学生以上のお子さまであれば親子で参加できるため、親子農業体験学習の側面も兼ねています。
主な活動は農地の整備(草刈り・補植・追肥)や定植・収穫(たまねぎ等)の援農作業です。現在はコロナ禍により活動を自粛している状況ですが、参加人数を制限する等して活動を続けられるよう検討しています。
今後はふうの丘やSNS等を通して、農業に興味のある一般の方向けの援農活動グループの募集もする予定です。

援農ボランティア活動グループ「紀ノ川農縁隊」のあゆみ
2018年6月9日紀ノ川農縁隊プレ企画・玉ねぎの収穫体験紀の川市
11月3日・4日紀ノ川農縁隊プレ企画・ゆず収穫古座川町
12月2日紀ノ川農縁隊結成・レモン畑の整地作業紀の川市
2019年4月21日レモン畑の整地・補植作業紀の川市
6月9日・16日たまねぎの収穫作業紀の川市
11月9日レモン畑の整地作業紀の川市
2020年3月15日レモン畑の整地・補植作業紀の川市
12月12日・13日玉ねぎ定植作業紀の川市
12月19日・20日玉ねぎ定植作業紀の川市

婚活イベント

画像はイメージです

婚活イベントも、紀ノ川農協の推進事業である「地域づくり・担い手づくり」の一環として、農業従事者のパートナーづくりと和歌山への移住定住促進を目的として2017年から始め、これまでで3回行っています。
コロナ禍によりイベントの開催を自粛している状態ですが、近頃はオンラインでの交流の形もノウハウが構築されつつあるので、ビデオチャットアプリを使った婚活イベントの開催も検討中です。

これまでに開催した婚活イベント
第1回2017年8月11日海南市・黒沢牧場
第2回2018年7月8日紀の川市・トウモロコシ畑
第3回2019年8月25日海南市・黒沢牧場

Ⅱ. 産直交流事業

オンライン産直交流会

新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、対面や訪問などの直接交流の場が激減し、代わりにビデオチャットアプリ等を利用したオンライン配信形式での会議や交流会の開催が増えました。
この形式の会議や交流会は、収穫風景や選果の様子などを事前に撮影して映像資料として配信できるほか、園地から直接生配信して生産者や圃場の様子を見てもらえる利点もあります。また複数の会社や団体とのコラボ、規模の大きい交流会の企画も可能となることもあり、交流委員会ではそれらに備えて日頃から様々な映像素材や資料を集めるための撮影・取材活動を行います。

これまでに企画・参加したオンライン交流会
2020年12月2日おおさかいずみ市民生協・産地交流会テーマ:キウイ
2021年6月26日パルコープ一株トマト交流会テーマ:一株トマト
2021年11月5日コープみえ+全国生協合同交流会テーマ:柿・みかん・キウイ
2021年11月26日コープしが産直交流会テーマ:みかん
2022年3月4日第33回パルシステムオンライン生産者・消費者交流会テーマ:キウイ・柑橘等
ふうの丘収穫祭

紀ノ川農協直営の農産物直売所「ふうの丘」では、毎年11月に収穫祭を開催しています。
その中で、交流委員会はご来店いただいたお客様に楽しんで頂くためのミニイベントを毎年企画しています。
ここ2~3年で好評なのはダーツゲームです。お買い上げレシート1,000円以上1枚でダーツゲームに1回チャレンジできます。
1等賞~参加賞までハズレなしで、老若男女問わず楽しめるゲーム企画です。

農福連携事業

ヤギプロジェクト


農福連携事業とは、その名の通り「農業分野」と「福祉分野」が連携した、誰もが生きやすい「共生社会」や「社会的企業」をつくる取り組みです。
「ヤギプロジェクト」はふうの丘の新たな観光スポットとする他、農福連携事業の一環として、また環境循環型農業の象徴としても大きな役割を担っています。ヤギの触れ合い体験を通して、ふうの丘を訪れるお客様との新たな交流や新しい雇用の場、そして地域農業の持続と発展に繋がっていけるよう、みんなで一緒に考えて行動していける場になれたらいいなと願っています。


ソーシャルファームもぎた

ソーシャルファーム【social firm】は、労働市場において障がい者をはじめとする、社会的に生きづらい、不利な立場にある人等の雇用のために仕事を創造し、機会を提供することで社会的課題の解決をビジネスの形でおこないます。
またビジネスにおいて利益を生み事業に再投資する形でさらなる雇用をつくるなど社会的目的を果たします。
紀ノ川農協に併設する「社会福祉法人一麦会 ソーシャルファームもぎたて」では、自然の恵みをおいしく使った農産加工、休耕地を利用した農業、ファーマーズマーケットのなかに併設した飲食店の経営などに取り組んでいます。